遺言作成者の年齢
目次
当事務所の遺言作成者の年齢
当事務所で遺言を書かれた方の平均年齢は72歳です。この年齢は、相続の専門家の視点から申しますと、年齢として高いのが実情です。
遺言書の作成は、生前のうちに作成できるものであり、事前に準備しておいて損はありませんので、なるべく早く準備しておくことが重要です。
遺言の作成を迷われている方へ
このページをご覧いただいている方は、下記のようなことをお考えではありませんでしょうか?
「遺言書を作成するのは、65歳以上の高齢になってからで大丈夫」
「遺言書の作成を依頼したいけど、年齢的にまだ早いかもしれない」
「正直、遺言書を作りたいが、年齢的に実際はどうなのか」
しかし、相続の専門家の視点から申しますと「遺言書を作成するのはなるべく早く、健康なうちにしていただいたほうが良い」といえます。
その理由は3点ございます。
早いうちに遺言書を作成すべき理由
①認知症になってしまうと遺言が書けなくなってしまう可能性がある
②急病や不慮の事故で書くことがかなわなくなってしまう可能性がある
③亡くなる直前に作成した遺言は無効だ、と訴訟を起こされる可能性がある
認知症になってしまうと遺言が書けなくなってしまう可能性がある
遺言書を作成するには、本人に「遺言能力」が必要です。
遺言を作成する者が遺言の内容を理解し、その結果、自分の死後にどのようなことが起きるかを理解することができなければならないということです。
具体的には、「満15歳以上」かつ「意思能力・判断能力がある」ことで、「遺言能力」があるといえます。
しかし、ある一定以上の認知症になってしまうと、「意思能力・判断能力がない」とみなされてしまいます。そのため、認知症になってしまうと、遺言を書いても無効とされてしまう可能性が非常に高いです。
なお、法定後見人が付いた場合など、例外はありますが、基本的に認知症が進行した場合は遺言を作成することはできなくなってしまいます。
急病や不慮の事故で書くことがかなわなくなってしまう可能性がある
突然、急病や、地震・水害などの自然災害、交通事故、労災事故などに巻き込まれ、亡くなってしてしまう可能性があります。
亡くなってからでは「誰に財産を引き継ぐか」、「どのくらい財産を引き継ぐか」について明確に記載した遺言書を作成することは当然できません。
このように、急病や不慮の事故によって作成できなくなる前に、遺言を書くことをおすすめいたします。
亡くなる直前に作成した遺言は無効だ、と訴訟を起こされる可能性がある
「遺言の実質が正しくない」ために、遺言無効訴訟を提起されることがあります。
遺言無効訴訟とは、「遺言が法的に無効である」と主張して起こされる訴訟です。
亡くなる直前の時期に遺言を作成すると、「遺言を作成するための意思能力がない、だからその遺言は無効だ」と主張されて訴訟を起こされるリスクがあります。
訴訟を起こされると、家族関係は大きく悪化し、相続トラブルにつながる恐れがあります。
また、裁判所に出向いたり、弁護士を探したりと、訴訟が起こってしまうと面倒なことが増えてしまいます。
せっかく、トラブルを回避するために遺言書を書いても、書いた年齢が高いがために、トラブルになってしまったという事例があります。
そのためにも早めに遺言書を書くことをおすすめしております。
遺言書を早めに作成することによるメリット
では、遺言書を早めに書くことによるメリットは何があるでしょうか。
円満な相続をするための対策を早期に打つことが可能
遺言書を早期に書くことで、ご自身の思いを財産の相続の仕方に反映できるだけでなく、付言事項としてご自身の今の思いを遺すことができます。
また、遺言書は何度でも書き直しができます。
一度早めに作成していただき、状況の変化があったり、心変わりしたときに、また書き直せばよいのです。
相続税対策や認知症対策を考えることが可能
遺言書を書くことをお考えの際に、ついでに相続税対策や認知症対策を考えることができます。
なかなか普段時間をとって、相続税対策や認知症対策をお考えになることは難しいかもしれませんが、遺言書を作成する機会にまとめて時間をお取りいただき、相続対策を丸ごと考えることができるのではないでしょうか。
当事務所のサポート
当事務所では、遺言書の作成をご希望のお客様に、相続の専門家による遺言書作成のサポートをしております。
「早めに相続対策を打っておきたい」
「遺言書を作成したいがどうすればよいかわからない」
「もめない遺言書の作成を専門家に依頼したい」
などのご希望に合わせて、相続の専門家が最適な提案をさせていただきます。
この記事の執筆者
- REAX司法書士法人 代表 平子 剣士
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保有資格 司法書士、不動産鑑定士、宅地建物取引士 専門分野 相続全般、不動産領域 経歴 大学卒業後、都内司法書士法人にて、金融機関、不動産会社、各士業事務所等からの依頼による不動産登記業務に従事。
司法書士業務従事中に不動産鑑定士試験合格。
その後、世界最大手の事業用不動産会社(シービーアールイー株式会社)にて、J-REIT、不動産ファンド、金融機関等からの依頼による鑑定評価・コンサルティング業務に従事し、その後独立。
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